仮想通貨の消費税について解説!

今回は平成28年12月22日に国会で閣議決定された「平成29年度税制改正の大綱」の注目ポイントを消費課税の観点から解説しています。

仮想通貨売買には税金がかからない

今までは、仮想通貨に係る取引について消費税を課税していました。しかし、資金決済に関する法律の改正により、仮想通貨が支払の手段として位置付けられることや、諸外国における課税関係などを踏まえ、平成29年7月1日以後に国内において事業者が行う仮想通貨に係る取引から消費税が非課税になります。

平成29年5月までは消費税は課税

ビットコインに代表される仮想通貨は、これまで法律的に定義されていなかったために「モノ」として扱われていたことにより、消費税の課税対象とされてきました。したがって、従来まで仮想通貨を譲渡した場合は課税売上に該当し、仮想通貨を購入した場合は課税仕入れに該当して仕入税額控除の対象となっていました。

平成29年7月から消費税は非課税

平成28年6月に公布された資金決済に関する法律によって仮想通貨も貨幣や紙幣と同様に支払手段として法律的に定められたことにより、消費税法においても平成29年7月1日以後については、「有価証券に類するもの」の範囲に含まれることになり、仮想通貨を売買した場合は非課税となりました。

仮想通貨の法律の位置付けは「モノ」から「支払手段」へ

上記で説明したように、仮想通貨は法律上「支払手段」として定義されるようになります。

支払手段とは、次に掲げるものをいいます(外国為替及び外国貿易法6条1項6号)。
イ 銀行券、政府紙幣、小額紙幣及び硬貨
ロ 小切手(旅行小切手を含む。)、為替手形、郵便為替及び信用状
ハ 証票、電子機器その他の物に電磁的方法により入力されている財産的価値であつて、不特定又は多数の者相互間での支払のために使用することができるもの(その使用の状況が通貨のそれと近似しているものとして政令で定めるものに限る。)
ニ イ又はロに掲げるものに準ずるものとして政令で定めるもの

仮想通貨の場合は上記ニに該当するため、支払手段と認められました。

国税庁による経過措置について解説

平成29年度税制改正が可決されてから施行されるまでに移行期間が発生するため、平成29年6月30日時点で税抜100万円以上の仮想通貨を保有する場合には、次のような経過措置が設けられています。

平成29年6月1日から平成29年6月30日までの間の一日あたりの平均保有数量<(小なり)平成29年6月30日の保有数量の場合→平均保有量より多い部分の消費税については仕入税額控除できない
平成29年6月1日から平成29年6月30日までの間の一日あたりの平均保有数量>(大なり)平成29年6月30日の保有数量の場合→6月30日までに購入した仮想通貨についてはすべて仕入税額控除できる

仮想通貨売買の消費税のまとめ

インターネット上の決済手段としてのみならず、実店舗での仮想通貨利用可能店が増えてきており、今後仮想通貨を支払手段として利用する機会はますます増えていくことが想定されます。また、今後は事業における取引に関しても仮想通貨を選択する企業が増えるのではないでしょうか。
個人・法人間での取引に利用されるようになることで市場価値が上昇・安定することも期待されますので、消費税に関しても適宜情報収集をしておくことが重要です。

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